平城京左京三条二坊宮跡庭園、みなさまご存知でしょうか?
「宮跡庭園」という名前でバス停「宮跡庭園」を思い浮かべた方もいらっしゃるかと思います。そう、場所はミ・ナーラの前、道を挟んで向かいの史跡です。
奈良好きの人でもここには行ったことがないという人も多いのではないでしょうか。ミ・ナーラの前という絶妙な立地にも関わらず、いつ行っても人間に会ったことはありません……
実は二年前にもこの「平城京左京三条二坊宮跡庭園」についてレポを投稿したのですが……
その当時は園池の修復工事を行なっており、全体像は見れませんでした。
それがいつの間にやら完成し完全公開されていた!!!ので改めて行って来ました(去年には完成していたらしいです、情報収集能力の低さよ……)。
受付。国の特別史跡・特別名勝でありながら「ご自由にご見学ください」の緩さ。もちろん入場無料。ちなみに受付には誰もいませんでした(園内の清掃をされてた)。
パンフレットが新しいものになっていたので頂戴して中へ。
以前はなかった入口と順路ができていました。
順路に沿って林の中を進むと……
あーーーーーー!やっと会えたね!!!見事に池が復元され、水が流れていました。
ちなみに、二年前に来たときは……
こんな状態だったのです。石を一つ一つ取り出して補修をし、元の場所に一つずつ戻す……途方も無い作業してんな……と思っていましたが、(遅ればせながら)完成した姿を見れて感激しました。
素敵です。池の形は「龍の形説」や「吉野川の形説」があるそうですが、ゆったりと蛇行する流れを眺めるというのが良いですよね。
個人的には「吉野川説」を推します。大きな川を縮小して模してそれを俯瞰で見るっていうの、ジオラマを見ている感じで楽しそうです。しかも結構似てる気がする。
どうでしょう?
奥にあるのは、以前からあった復元建物。(詳しくないのであまり語れませんが)雰囲気があります。
なんと!裏から中に入れました。前もそうだったかな……知りませんでした。
軒下が遺物物置になってるのがちょっと面白かったです。こんな風に置かれているけどこれもきっと凄いものなんだろうな……
初めて入った内部の様子。ひっそりとしていて、とても良い。赤の柱に壁の白、そして窓の向こうには緑。美しいです。
ここで宴会などが行われていたんでしょうか。当時のことを色々と想像させてくれます。
建物内から池を見ます。きっと当時の人もこの様子をこうやって見ていたのでしょう。感慨深いし、それ以上にめちゃくちゃ雰囲気良い。普通に自分の家の庭にしたい。
空が広い。
こんなにも街の中にあるのに、ここだけは奈良時代のまま止まっているようです。
周りの建物が気になる……という人もいるかと思うのですが、私はむしろ好きです。
時代が変わればもちろん風景は変わっていくもので、それでも遺跡が変わらずそこにある。それを周りの人もさほど気にせず、生活の一部として受け入れている。当たり前の風景になっていく。
そういう、「生活の中に自然と歴史が佇んでいる」のが奈良の好きなところです。全てが昔のままなんて、それこそ不自然じゃないかなと。
まぁここも復元ですからその辺なんとも言えないのであまり深読みしないでください……
復元されていない建物跡もあります。
ザ・花!!というような花が咲いていたので撮ってみました。ハルジオンのようです。名前は聞いたことがあるけど、こんな花だったのか。
受付横にはトイレが出来ていました。綺麗。使いやすそうです。
開園時間は9:00−17:00。休園日がまばらなので、事前にご確認いただいた方が良さそう。ガイドブックもここで見れます!
奈良市サイト/https://www.city.nara.lg.jp/site/bunkazai/9230.html
イベント利用が可能と書かれていたので何か企画してみたい……!一つ野望が出来ました。
最後に、ミ・ナーラ側へ渡る歩道橋から一枚。
当たり前のように今回も人間とは出会いませんでした。おかしい。
でもこの感じも奈良らしくて好きだったりします。定期的に来たい。皆さんも、お買い物のついでにでも是非。
【平城京左京三条二坊宮跡庭園】
住所/奈良県奈良市三条大路一丁目5-37
詳細情報ページ/奈良市サイト
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